こちら眼科

子どもの近視

 子供の近視が進行すると、本人以上にご両親を悩ませる。近視は小学校高学年から増え始める。近視の原因はよく分かっていないが、遺伝と環境の要素が関係している。したがって同じようにテレビゲームに熱中しても近視が進む子と進まない子がいる。
 近視は単純近視と病的近視に分けることができるが、ほとんどの子供は単純近視だ。病的近視は遺伝の要素が強いタイプで、成長とともに近視が進行して網膜に異常がでる。遺伝の要素が大きいと言っても、親が病的近視なら子供も必ずそうなるわけではない。環境の要素としては、近業による負担が大きいと進行しやすい。特に最近のゲームやIT端末は小型化して、目の負担が大きい。
 近視を予防するには、目に負担がかかりすぎないようにすることが重要だ。まず正しい姿勢を心掛ける。目と本は30センチくらい話すようにして、1時間机に向かったら5分から10分は目を休める。ゲームなどは40分以上続けない。部屋は適度の照明で、机に向かうときはスタンドも使用する。このような日常的な心掛けが大切だ。近視の治療として近視になりかけの時期に点眼薬が効くこともある。日常生活に不自由がないなら、すぐにメガネをかける必要はないが、視力が0.7以下になったらメガネを用意したほうがよい。

(文責:森秀樹)
(メディカルトリビューン=時事)


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