円錐角膜の患者さまへ

フル・オーダーメイドレンズの開発

 円錐角膜用のハードコンタクトレンズは、患者さんそれぞれの角膜の形に合ったデザインのレンズが理想と言えます。 紳士服を例で言いますと、お腹がすごく出てきてしまった方がスーツを新調するとき、既成品のスーツでは難しいのと同じです。 大きめのスーツを選んで袖や丈を直すことでも対処することもできますがバランスが悪くなるので、体型に合わせてオーダーメイドにするのが良い方法です。 オーダーメイドの中でもフル・オーダーメイドは最も体型に合ったスーツができる手法です。フル・オーダーメイドのスーツは、まず体型を正確に採寸して、その結果から仮縫いのスーツを作ります。 その仮縫いのスーツを試着してさらに調整して最終的なスーツを仕上げます。 
 このフル・オーダーメイドの手法は、円錐角膜用のハードコンタクトレンズの場合でも理想と言えます。 近年、強い円錐角膜の方でも角膜の形を正確に計測することができる前眼部OCT型の角膜トポグラファーが誕生して、 さらにコンタクトレンズを製造する技術も向上したことによって、この手法がハードコンタクトレンズの分野でも応用可能になりました。
 東京医科大学病院のコンタクトレンズ・円錐角膜外来では、トーメー・コーポレーション(前眼部OCT型角膜トポグラファーの会社)とレインボー・コンタクトレンズで力を合わせて、 フル・オーダーメイドハードコンタクトレンズの開発に力を入れています。今の段階では、フル・オーダーメイドの円錐角膜用コンタクトレンズの扱いは当院のみとなっております。 当院のコンタクトレンズ・円錐角膜外来は金曜日の午後に行っていますので、どうぞご相談下さい。

(文責:森秀樹)

関連サイト
東京医科大学病院 眼科: CL・円錐角膜外来
トーメーコーポレーション: 前眼部OCT 不正乱視の評価からHCLの処方まで
レインボーコンタクト: 基本的な考え方
株式会社 日本精機研究所: 超精密旋盤



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