こちら眼科

いろいろな感染性角膜炎(上)

 角膜に炎症を起こしたものを角膜炎というが、感染が原因のものを感染性角膜炎とよぶ。感染性角膜炎は細菌、真菌、ウイルス、アカントアメーバといった病原体が原因になる。
 細菌が原因の場合を細菌性角膜炎という。細菌性角膜炎は、外傷やコンタクトレンズなどで角膜に傷ついたあとに細菌が感染して起きる。 症状は充血、痛み、目やになどで、症状が進むと角膜が白いにごり視力低下をまねく。検査をして原因になっている細菌を調べて、その細菌に有効な抗生物質を点眼する。重症のときは抗生物質を内服したり点滴したりすることもある。
 真菌(カビ)が感染して起こるものを真菌性角膜炎という。細菌と同じように外傷や、異物が目に入った入り、コンタクトレンズなどが原因となる。 異物の場合には、草木や動物の毛が原因のことが多い。病気や薬などが原因で免疫機能が落ちている人も真菌性角膜炎が起きやすいので注意が必要だ。 症状は細菌性と同じように、充血、痛み、目やにで、やはり角膜が白くにごり視力低下がおきる。治療は、原因になっている菌を調べて、抗真菌薬を投与する。 細菌性よりも治療に時間がかかり、入院治療になるケースが多くある。

(文責:森秀樹)
(メディカルトリビューン=時事)

関連サイト
日本眼科学会:角膜感染症
参天製薬:角膜感染症


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