こちら眼科

白内障

 白内障は目の中の水晶体が濁ってくる病気である。水晶体は目の中でレンズの役割をしているが、このレンズが濁ると光が通過しにくくなる。進行するにつれて見えにくくなり、眩しく感じたり、かすんで見えるようになる。
 白内障の原因はいろいろあるが、その大半は老化に伴って起きる加齢性白内障である。しかし重症なアトピー性皮膚炎に罹ったり長期間副腎皮質ホルモン薬を使っていると若年者にも白内障が起きることがある。 加齢性白内障は片方の目からはじまることもあるが、ほとんどの場合、程度の差があっても両眼に起こる。白内障の程度と進行の速度は個人差が大きく、ほとんど進行しない人もいれば、どんどん進む人もいる。 水晶体の濁った場所によっても患者さんの症状は異なる。水晶体の中心以外の場所が濁っても視力はあまり低下しないが、水晶体の中心が濁るとそれほど強い白内障でなくても視力が低下する。
 水晶体は一度濁ると、元には戻すことはできない。白内障が進行して見づらくなり、日常生活に支障があるようなら手術によって視力を改善することができる。 最近の手術は技術が進歩しており、高齢の患者さんにも負担の少ない手術が可能になっている。

(文責:森秀樹)
(メディカルトリビューン=時事)

関連サイト
日本眼科学会: 白内障
日本眼科医会: 白内障
千寿製薬: 白内障


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